SERENNOA
そして父になるの表紙

そして父になる

2013・是枝裕和・映画

約2時間

深く沁みる・心に余裕がある時に

いまPrime Video・U-NEXT・FODの見放題で配信中です(2026年8月21日時点)。レンタルはPrime Video・Apple TV。

2026年9月14日更新

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よくある質問

そして父になるは賞を取っている?

第66回カンヌ国際映画祭 審査員賞。

結末はどっちだったのか——観終わってそれを確かめたくなり、ここに辿り着いた方が多いと思います。先に言っておくと、この映画は答えを画面の中で言い切っていません。だから「どっちだったのか」は調べれば出てくる種類の疑問ではなく、観た人の側に残るように作られています。ここでは、確かめられる事実と、そこから先の読みを分けて書きます。

まず、確かめられること

この映画は第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞しています。その回の審査委員長がスティーヴン・スピルバーグで、受賞作を読み上げたのも本人でした。のちにドリームワークスがハリウッドリメイクの権利を取得し、是枝監督とスピルバーグの対談も行われています。

そしてラストについて、監督自身が語っている事実がひとつあります。良多と慶多が二本の道を並行して歩き、やがて合流するあの場面は、先にロケーションが決まり、そこから脚本が書かれたとされています。つまりあの構図は、物語の結論として後から選ばれたものではなく、はじめから絵として設計されていたことになります。

この一点は、結末の読み方にわりと効きます。「元に戻ったのか、戻らなかったのか」を台詞で説明する気が最初から無かった、ということだからです。

読みが割れるところ

結末をどう受け取るかは、大きく二つに分かれています。どちらが正しいと決められる材料は、映画の中にありません。

ひとつは「元に戻った」という読み。良多が慶多を抱きしめ、二本の道が合流し、両家がひとつの家に入っていく。血縁より、共に過ごした時間のほうを選び直した——という受け取り方です。

もうひとつは「戻っていない、まだ途中だ」という読み。二本の道は合流しますが、映画はその先を描きません。斎木家の子である琉晴も、野々宮家の子である慶多も、どちらもいなくなったわけではない。良多が変わりはじめた瞬間で止めた、と読むほうです。

この映画がしていることは、たぶん二択を出すことではありません。良多はずっと「どちらを選ぶか」で考えていて、その問いの立て方そのものが最後に崩れます。二本の道が並んで、やがて一本になる絵は、選ぶ話が終わったことの合図としても読めます。

この映画がいちばん刺さるのは、どの位置にいる人か

ここがSERENNOAとして書きたい部分です。

この映画は「父親になった人」の話としてよく紹介されますが、実際に刺さるのはもう少し狭い位置にいる人だと思っています。子どもが生まれて数年が経ち、育児が日常になり、それでもまだ自分が父親である実感が追いついていない人です。

良多が苦しいのは、子どもを愛していないからではありません。愛し方の正解を、仕事と同じやり方で探そうとしてしまうからです。段取りを組み、比較し、正しいほうを選ぼうとする。その方法が家族には効かないと突きつけられる話なので、仕事で成果を出せている人ほど刺さります。

逆に言うと、出産直後の高揚しているときに観ても、たぶん他人事のままです。効くのは、育児が「イベント」から「日常」に変わったあとです。

今夜は見送ったほうがいい場合

結末の答えをはっきり教えてほしい状態なら、この映画は不親切に感じるはずです。調べても出てこないものを2時間かけて見せられることになります。

寝不足で余裕がない時期も避けてください。静かな映画なので、体力が無いと画面が滑ります。休日の落ち着いた時間のほうが、良多の顔の変化に気づけます。

この記事は2026/09/10に作成しました。制作補助として生成AIを使って執筆しており、掲載内容の責任はSERENNOA運営者のながみーにあります。配信状況は各サービスでご確認ください。制作体制と選定の考え方は運営者情報に書いています。

この作品について

エリート建築士の良多は、6年間育てた息子が出産時に取り違えられた他人の子だと知らされる。血のつながった子と、共に暮らした子。ふたつの家族が交流を重ねるなかで、「父親になる」とはどういうことかが静かに問われていく。

  • ✦第66回カンヌ国際映画祭 審査員賞
  • ✦監督: 是枝裕和 / 主演: 福山雅治

いま、この作品に出会う理由

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血のつながりか、共に過ごした時間か。「父親になる」は出産の日ではなく、その後の毎日に起きることだと教えてくれる一本。

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